一厘 ichirin

手仕事による和雑貨と、ぬくもりのライフスタイル

産業

積層材の箸とは?

積層材、集成材、合板のちがい 積層材は複数の木片を接着剤で貼り合わせて作った木材である。 元となる材料が一片数センチの木片だと「集成材」、数ミリの薄い板状だと「積層材」や「合板」になる。 積層材と合板の違いは、貼り合わせる板の繊維方向。交互に…

分業との決別。親子二代の挑戦(越前・土直漆器)後編

(写真:越前漆器の里・河和田の町なみ) 【・・前編からつづく・・>前編はこちら】 業務用漆器で国内80パーセントのシェアをもつ越前漆器の産地、福井県鯖江市河和田。 業務用に求められる耐久性とコストパフォーマンスを兼ね備えつつ、樹脂やウレタンの合…

分業との決別。親子二代の挑戦(越前・土直漆器)前編

分業との決別 漆器の生産工程は大きく分けて、木地(素地)、塗り、加飾(蒔絵・沈金など)の三段階がある。かつては地域ごとに、これらの各工程を家庭内手工業として分業させ、産地問屋がプロデューサーとなって生産管理、流通を取り仕切っていた。 先に述…

業務用漆器という活路(福井県・越前漆器)

いにしえには日本を代表する輸出品であり「ジャパン」の訳語も与えられた伝統漆器だが、現代はまさに受難の時代といえる。ライフスタイルの変化による需要の低迷と、職人の高齢化、後継者難といった構造的な問題は根深い。 多くの産地が今、存亡をかけて戦う…

温泉が育んだ進取の精神・・山中のとりくみ

石川県には3つの漆器産地がある。 まず、思い浮かぶのは輪島塗りだろう。小学生のとき社会の資料集でその美しい漆器を目にした人も多いはずである。 次に兼六園をはじめとした加賀百万石の絢爛豪華なイメージの金沢。そのイメージと違わず、金沢は「蒔絵(…

江戸時代の「構」に由来する共同出資の工場 〜材木買い付けから下地まで〜 (山中漆器)

山中漆器連合協同組合は、江戸時代の「構」組織に由来する漆器従事者の集まり。 木地産地として古くから名高い山中の伝統を守るために、今や個人単位では難しい木材の買い付け、ストック、乾燥、ブロック単位の切り出しまでを共同出資の工場で行なっている。…